【がん統合医療による治療】〜ラファエルクリニック、がん患者様(食道癌StageⅣ+多発性肝転移)からの声〜

【ラファエルクリニック がん統合医療による治療 患者様の声】

 

<初めに>

 

今回は、ラファエルクリニックで「がんの統合医療による治療」を受けられている患者様から”患者様のお声”を寄せていただきましたので、患者様ご了承のもと、お寄せいただいた内容をそのままに、院内ブログに掲載させていただきます。

お寄せいただきました患者様にはこの場を借りて、心からの謝意を申し上げます。”がんで同じように困難な状況にある方にとって、少しでもお役に立てれば”とのご意向で、ご多忙の中、ご寄稿下さったものです。誠に有難うございました。

お寄せいただ文章は非常に丁寧にご記載いただいておりますので、皆様にも広くご一読いただければ、その治療経緯と経過について体温を以って読者のお心に届くものと拝察致します。患者様ご自身の体験記ですので、当院を今、本当に必要とされている困難な状況にいらっしゃる患者様方のお心にも伝わり、ご自身の身に重ねて深くご理解をいただけるのではないかと感じております。

「がんの統合医療による治療」(StageⅣを含む)が、がん患者様やがんになりたくないと考えていらっしゃる皆様に一日も早く広がり、諦めないで希望を持つことのできる治療法の選択肢の一つとして、一人でも多くのがん患者様がきちんとした治療を受けられる所でその恩恵に預かれるようになることを、私は日々切に願ってやみません。

そのために、ラファエルクリニックは志のあるスタッフ達と一丸となって治療に当たっております。

当院を必要とされる全ての患者様に再び笑顔が戻り、元気で通って来ていただけるようになることが、我々の喜びの全てであり、唯一の願いなのです。

 

 

 

<ラファエルクリニックのがん治療について>

 

初めに、ラファエルクリニックの「がんの統合医療」の特徴についてご説明致します。

 

 

 

 

〜 ラファエルクリニックのがん治療 「3つの特徴」 〜

 

 

(1)「京都大学名誉教授で現在『からすま和田クリニック』院長の和田洋巳先生による”がんアルカリ化療法”」を受けられる正式認定医療機関としてラファエルクリニックは正式に認定を頂き、後方医療機関の一つとして、和田式の治療法に基づくがん治療を提供しています。

(2)高濃度ビタミンC点滴をはじめとする点滴療法の10年以上に渡る深い知識と経験を活かし、点滴治療・サプリメント療法・食事療法を併用して、掛け算の相乗効果を期待します。

(3)専門的カテーテルによる治療や東洋医学(鍼灸・気功等)など、様々な他領域のプロフェッショナルな先生方と連携し協力しながら、”がん”により高い治療効果が得られるよう治療を検討しながら進めて行く、ラファエルクリニック独自のオーダーメイドの治療を行なっています。

 

 

 

 

〜 ラファエルクリニックで「がん治療」を行うようになった経緯 〜

 

 

ラフェエルクリニックのがん治療は、京都大学名誉教授であり現在は京都「からすま和田クリニック」の院長でいらっしゃる和田洋巳先生にご指導を賜り、”がんのアルカリ化療法”に基づくがんの治療を行なっています。

 

和田洋巳先生は開業前まで、京都大学病院の呼吸器外科教授でいらっしゃったドクターですので、肺がんのみならず、がん治療全般における西洋医学的アプローチにおいてもプロフェッショナルでいらっしゃることは言うまでもありません。その長年の知識とご経験を基礎に置かれた上で、「がんは75%以上が生活習慣が原因の病気であり、外科或いは内科的治療の可否に関わらず、”がん”が生えてくるような生活習慣を先ず改善しなければ、”がん”は本質的には治らない。」との結論に至られ、大学ご退職後に現在の「からすま和田クリニック」を開業され、がんのアルカリ化療法を軸に様々な方法を取り入れた複合的がん治療を行なって来られています。

 

現在、和田式のがん治療については書籍も多く出版されており、また患者様のクチコミやご講演等で全国に広まっていますので、読者の方の中にはご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか。和田先生の外来は今や日本中から、噂を聞いた”がん”の患者様が絶えず治療を希望され受診されますので、外来は”枚挙にいとまが無い”と言ったご様子です。

 

和田先生の治療法においては、がんが切除可能であったり根治が望める物については勿論、外科的治療や抗がん剤等の内科的標準治療の併用も前向きに検討されます。ただし、常に患者様の体内状態とがんの勢いを独自の方法で注意深く解析し見極めて熟考した上で判断され、患者様に最良と思われるアドバイスをなさいます。

 

また、治療を希望して受診された患者様に対しては必ず皆様に、生化学的根拠に基づいた生活習慣の改善を指導され、必ず実践していただくよう指示されます。なぜなら、体内の状態を”がんが好む環境”から”がんが住みにくい環境”に変えることが、がんを弱らせ撃退するためには絶対に必要だからです。患者様の努力無しに、生活習慣病である”がん”の根治は望めません。

 

 

一般に、がん細胞は平均して一日おおよそ100個程度作られると言われています。ただしこのがん細胞は、肉体が健康な状態であれば自身の免疫力及び様々な体内環境やその他複雑な生命機構を介して自力で除去され、そのおかげでがんが塊になることなく気付かない内に体から排除されて行きます。これは大変に有難いことです。そのおかげで我々は、いわゆる”がん”にならずに日々の生活を当たり前のように過ごすことが出来ているのです。

 

これが何らかの理由で、免疫機序のバランスが崩れたり、体内環境ががんが好む状態となり持続したり、大量に活性酸素が発生するような原因を知らずに体内に保持していたりすると、がん細胞の生産が除去する力を上回った状態で長期間過ごすことになります。その結果、がんは徐々に大きくなり、種類によっては腫瘤を形成して1cm程度まで成長した段階で初めて、検診やたまたま受けた画像検査等で発見されることになります。しかし、がんがここまでの大きさになるまでには、平均しておよそ10年〜15年かかると言われています。

 

つまりその間、故意であれ過失であれ、患者様ご自身がどのような生活を続けて来られたのかが、”がん”を発症した最も大きな要因、即ち75%にも及ぶ病気の「原因」となるということなのです。この様に、患者様が過去に続けて来てしまった生活習慣の結果”がん”を育ててしまった訳なのですから、根本の生活習慣を変えなければいくら切除してもまた生えて来る可能性が極めて高いのは、当然のこととご理解いただけるのではないでしょうか。

 

患者様ご自身の努力なしに、ただ言われるがまま抗がん剤や放射線治療のみに飛びつき頼ったとしても、なかなか”がん”がしっかりと治ることが難しいのは、この様な経過を知ると、ある意味当たり前の事だと言うこともご理解いただけるのではないでしょうか。病巣の治療は勿論大切です。根治が見込めるのであれば、迅速かつ的確に良い治療を行うことは極めて重要です。ただ、がんは進行度に関わらず、病巣だけを見ているのでは”木を見て森を見ず”の例えに同じく、今や様々ながんの特異性が分かってきた時代の”がん治療”に置いては完全に”片手落ち”なのです。これが、例え一度目は切除に成功したとしても、後に再発や他臓器のがん発症に至る、最も大きな盲点なのです。

 

このようなお考えと信念に基づき、患者様の本当の幸せを心から願い、がんの”根本的治療”を目指して「がんが住みにくい体を作る」ことを第一に治療を行なっていらっしゃるのが和田洋巳先生です。

 

 

和田先生には、私自身も数年間休日に京都の「からすま和田クリニック」まで見学学習に通わせていただき、診療される和田先生の横に付いてつぶさに治療を見させていただいて勉強させていただきました。その時の経験は、私にとって何物にも変えがたい”宝物”となっています。

 

患者様の経過を経時的に診させていただく中で、その効果を目の当たりにして心震える様な衝撃と感動を覚えたことを、今も昨日のことの様に記憶しております。この経過は、私がこれまで教わってきた大学教育や臨床教育に置ける患者様の経緯とは真っ向から真逆であり、ある意味”あり得ないこと”が毎回目の前で起きているのです。その事実に、当初は言葉を失いました。要は、西洋医学のみのがん治療では、この患者様が良くなって、ましてがんが消えて自力で歩いて笑顔で通院できる”はずがない”のです。当初は混乱しました。そして、「何故なんだろう、どうしてこの様なことが起こるのだろうか?もっと深く知りたい・・・。」と、その理由を知りたくてたまらなくなりました。

 

このような経緯で「この先生は確かに本物でいらっしゃる」との確信を得たことで、以後、和田洋巳先生のがん治療を学ばせていただき、東京でも同じ治療法を受けられるようにしたい、との思いから、毎回東京駅6時始発の新幹線に乗って京都に伺い、日帰りでしたので限られた滞在時間を夢中で”一言も漏らすまい”と、伺ったことをノートに記載しながら臨床学習に通わせていただいたことを、今でも昨日のことの様に思い出します。

 

和田先生は私の様な一開業医に対しても常に優しく丁寧に接してくださいました。「自身が体系化したこのがんの治療法を、後の世に広め皆さんが受けられるようにして伝えて欲しい。自分が得た治療法は全て教えるから、この治療方法で一人でも多くのがん患者様を助けてあげて欲しい。その志をもって誠実に、真摯にがんの治療に当たってくれる医師は私の”宝”だよ。」といったお話をして下さったこともありました。以後、私はそのお言葉を胸に刻み、日々誠実に真摯に「和田式がんのアルカリ化療法」に向き合い、今もご指導を賜りながら連携を取られていただきつつがんの治療に当たらせていただいております。

 

同時に、これまでがんで苦しむたくさんの患者様にお会いして来て痛感することは、そもそも「”がん”にならないこと」が何より一番良いことである、という、実にシンプルな事実です。この最も基本的なことを、もっと早い段階で、より多くの方々に広く知っていただく必要があると切実に感じます。

 

 

人生100年時代と言われる現代において、健康で寿命まで生きたければ、早い時期から正しい知識に基づいたある程度の節制と努力は絶対に必須です。遺伝素因のある御家系であればなおさらでしょう。ただ、これには上記の様に、全てについて根拠に基づいた「ポイント」があるのです。ここが最も大事です。

 

がんの予防には、正しい知識とポイントを押さえた実践、エビデンスのある予防的治療の開始が不可欠であり、ネットで見た大量の情報にただ右往左往されていたのでは、それは一時の気休めにはなるかもしれませんが自己満足に過ぎず、結局は巻き戻すことの出来ない時間だけが無駄に過ぎた後に、なんの結果にも結びつかなかったことを知る事象に直面して愕然とする、と言う残念な人生に至ってしまいかねません。実際、そういう患者様が現在も非常に多いです。

 

また、若い頃から好き勝手を続け、身体中の細胞を再三にわたり傷付け続けて来た方が、その末にがんになられて、なお生活習慣も改善しないままで”がんになったから元通りに治して欲しい”と言って来られる方もおられます。そんなこと言われたって、我々は医師であって”神様”ではないので、それは土台”無理”というものでしょう。この状況の方には、残念ですが、ご自身の選んだ人生を最後まで生きていただき、その結果もご自身で受け取る他、しようがありません。

 

この様に我々医師が全てを治せる訳では決してありませんが、少なくとも当院を選んで通院を続けてくださっている患者様に関しては、保険診療・自費診療に関わらず、できる限り病気の予防と早期発見を心がけて日々の診療を行なっています。常日頃のラファエルクリニックでの外来においても、がんリスクに関しても検査結果を和田式で読みながら目を配るようにして”がんの予防”には格別に力を入れています。

 

 

がんの統合医療治療の分野においては、統合医療のみならず外科治療や抗がん剤含む西洋医学的標準治療にも精通していらっしゃって、その両者のメリットデメリットを熟知した上でがんの治療を組み上げて行かれる和田洋巳先生の治療法は、素晴らしい治療法の一つであると感じます。

 

以下に患者様から頂いたお声をそのまま掲載させていただきます。

”がん”でお悩みの方は是非、お早めにご来院ください。

 

 

ラファエルクリニック🏥
tel 03-6254-5335
https://raphael-cl.com
(完全予約制)

 

 

 

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【「がん治療」患者様のお声 〜食道がん再発(リンパ節)+多発性肝転移〜 63歳 女性】

 

 

私は9年前の2014年4月、ごく初期の食道がんが偶然見つかり内視鏡による切除手術を受けましたが、8年後の昨年2022年春、胃の裏のリンパ節と肝臓にがんが転移していることが判明したため、現在ラファエルクリニックで治療をおこなっています。

治療から1年半ほど経ちましたが、まだまだ安心のレベルではありませんし、「行きつ戻りつ」の時もありますが、大きな流れとしては良い方向に向かっていると実感しています。

そこで、一人でも多くの方の参考になればと思い、この1年半にどのような治療やアドバイスを受けてきたのかをここにお伝えさせて頂きます。

 

8年前の食道がんがリンパ節に転移

まずは、発病から転移が見つかるまでの経緯についてお話ししたいと思います。

2014年4月、まったくの偶然で食道下部にがんが見つかりました。内視鏡では、がんとは思えない程度の変異だったようですが、念のため組織検査をおこなったところ、がん細胞が見つかったのです。ごく初期であったため、この段階で見つかるのは本当にラッキーだと言われました。

検査を行ったのと同じ企業系総合病院で、ただちに内視鏡による切除手術をおこないました。手術はとても簡単に済み、術後も問題なく快復に向かいました。切除部位の細胞検査でも「ごく初期なので転移の心配はまずないでしょう」と言われ、こんなにも簡単にがんの治療が済むものか、何事もなかったかのように普通の生活に戻れるものだなと、少し拍子抜けした感じさえしました。

ただ、その後は念のために年に1回の内視鏡検査と、さらには人間ドックも受ける事にしました。ほとんど起きないであろうと言われた転移のリスクもその確率は年々低くなっていくと聞いていたので、まさか転移するなどという事は本当に考えてもいなかったのです。

私は、フルタイムで仕事をしていますが、コロナの頃からその影響で仕事量が若干増え、心身ともに負担が嵩んできました。加えて、担当していた仕事が想定をはるかに超えて忙しくなりました。そのため2021年秋頃には、仕事による疲労と精神的ストレスがかなり溜まりつつあったのです。特に2022年正月からは、朝から深夜1時位まで仕事をする日々が1月、2月と続き、食事もごく簡単なサンドイッチなどを作業しながら口に入れるといった生活が普通になっていました。40年近く仕事をしてきて、ここまで忙しくなるのは、そしてそれがこれほど長く続くのは初めての事でした。「このような生活をしているとどこか体を壊すかも」と思いつつも、締め切りのある仕事だったため、どうする事もできませんでした。

それでも、毎年3月に受けている人間ドックだけはいつも通り受けようと考え、無理やり予約を入れました。「ここ数年高めのコレステロールに厳しい指導が入るかな」程度の心配をしていたのですが、本来ひと月後の予定の検査結果について、ドック当日の帰り際、お医者様に呼ばれたのです。「腹部エコー、腹部のCTの画像で、胃の裏のリンパ節にかなりの増大が見られます、現段階で何かは明言できませんが、異常な状態である事には違いありません。リンパ腫や食道がん転移などが考えられます。食道がんは8年も前なので、今更転移は考えにくいけれど、まずは食道がん転移を疑っての検査が最優先ですので、とにかく急いで精密検査を受けてください」と言われました。私自身、食道がんの切除から丸8年も経っているし、しかも超初期だと言われたし転移なんて考えられない、と都合よいようにとらえていました。

それでも何とか仕事をやりくりして急いで8年前の病院で組織検査を受け、1週間後に言われた結果は何と「食道がんのリンパ節への転移」でした。とても信じられない気持ちでした。超初期状態で治癒したはずのがんが、今さら暴れ出す意味が分からなかったのです。

ただ、その後ラファエルクリニックでの治療や指導を通して色々と学んできた今は、なぜこのような状態に至ったのか、とてもよく理解できるようになりました。

まず、この点や私の治療内容をお話する前に、ラファエルクリニックにて治療を行う事になった経緯についても触れたいと思います。

 

がん治療への姿勢

転移であると告げられた際、検査を担当されたお医者様から「大変申し訳ない。ごめんなさい、転移でした。ごめんなさい。」と何度も詫びられました。先生が私を病気にした訳でもないのに、そこまで詫びなくてもなぜ?と感じましたが、そのあと同病院の腫瘍内科に回されて、そこで色々説明を受けて、その意味がすぐに判りました。つまり、いくら治療しても、もう結果は見えているという事だったのだと思います。腫瘍内科の担当先生からは、すぐに抗がん剤による治療を受けるべくすすめられました。仕事が忙しい事もあったのですが、できるだけ早い治療が望ましいとの事で、とにかく一番早いタイミングのスケジュールで入院を決めました。それでも先生は、「抗がん剤はいずれ効かなくなります。種類を変えていってもその繰り返しになります。」と検査をおこなった消化器内科の先生と同じく、とても申し訳なさそうにお話くださったのです。先生も看護師さんもとてもやさしいのですが、そのやさしさに私は何か大きな違和感を覚えました。と同時に、ある意味失礼な印象さえも受けたのです。「抗がん剤で多少の時間稼ぎはできるからそれをします」という考え方にも同感できませんし、病気の治らない気の毒でかわいそうな人だからやさしく接するというカタチも気に入りません。またそれを甘んじて受ける気にも到底なれません。当日、そのような感情が私の中にあった事は今でもはっきり覚えています。もちろんこれは、先生方がいい方々であるがゆえの事とも言えるのですが…。

入院が決まったので、転移発覚と抗がん剤による治療を受ける事になったと兄に報告しました。独身の私にとって、仕事の関係で医療分野に多少は詳しい兄の存在は大きなものですし、ちょっとした病気であればともかく、抗がん剤治療となれば報告をしないわけにもいきません。すると兄からは、「抗がん剤治療は絶対にやらないほうがいい。体をかえってダメにするだけだ」と強い反対意見が返ってきました。抗がん剤治療でがんが治った人の話もしばしば耳にしますし、忙しいスケジュールを上手くやりくりしてせっかく決めた治療スケジュールを取りやめたくなかった気持ちもゼロではありませんでしたが、先程お話したような感情、違和感もあったので兄のアドバイスに従う事にしたのです。

そこで兄が以前から存じ上げているというラファエルクリニックを訪ねました。兄もラファエルクリニックでの具体的な治療の内容は知らなかったようですが、医院の治療方針や、「身内でがんになった人がでたら、ぜひいらっしゃい」と、牧野先生がかつてお話されていたのを記憶していたためのようでした。

3月末クリニックを訪ねると、かわいらしい内装の待合室に通され、ここでがん治療?と一瞬少し戸惑いましたが(笑)、牧野先生が時間を惜しまず色々とがんに対するお話やアドバイスをくださいました。その内容は、前述した総合病院での違和感ある対応とは180度異なる、まったく別次元のものだったのです。

はじめて伺った当時、治療方針や牧野先生のがんへの捉え方の具体的な細かな事はまだ十分に理解できた訳ではなかったのですが、きちんと対処すればがんは治る病気であるという心強いお言葉やそれを裏付ける納得のいく科学的な説明、それに向かって進めて行きましょうという前向きな姿勢に、私が望んでいた治療、私の気持ちが向かうべき治療はこういうものだという認識をはっきり持つ事ができたのです。

 

ラファエルクリニックでの治療

そして早速体質をみる検査とともに治療は始まりました。その主な内容は、高濃度ビタミンC点滴(がん細胞だけを叩く作用もあるそうです)と食事療法、サプリの摂取になります。お正月休みや、やむを得ない場合を除き、週1回の通院です。

100%正確にお伝えできるかどうかは判りませんが、1年半の通院・治療を通して私が理解した治療方針について簡単にお話したいと思います。

牧野先生のお考えでは、決して抗がん剤を否定されてはいません。ただ、抗がん剤は、他の健康な部分へのダメージが大きいだけでなく、今表れているがんを叩くだけで根本的な治療にはならないという事、がんも高血圧や糖尿病などと同じ生活習慣病のひとつという捉え方をしています。つまり、食を中心とした生活態度によって、自分が自身の体の中にがんを作ったのだという考え方が基本にあり、ですので、いくら今見えているがんをやっつけたところで、土壌としてのからだ自体が、がんを育てやすい環境である限り根本的治癒には至らない、がんを育てない土壌にするためには食事の質を改善し、ストレスを減らし、血行を良くし、有害なものは入れない&できるだけ排出させる、といった方法が必要という考え方なのです。これらによって、60兆個あるといわれている全身の細胞が、時間はかかりますが、がんを育てにくいものへと入れ替わっていくのです。今、勢いづいて増殖を繰り返しているがん細胞もやがて弱り、そして新たに育つリスクも減っていくのです。

私が指導された食事は、豚・牛などの肉と乳製品(体を酸化させ、かつ、がんを育てる要素を持つ)、小麦粉(全身に炎症を引き起こす)、糖分や塩分(がんが好む)、悪い油や添加物の入った食品などを摂らない、そしてがんが嫌うアルカリ化へと体を導く野菜や果物を中心とする、タンパク質もできるだけ大豆製品から、といった食事にするというものです。そしてもちろんアルコールもNGです。洋食志向でお酒好きな私にはかなり厳しい制限ですし、外食やできあいのものを入手するのも簡単にはいきません。かといって、フルタイムで働く私にとって、毎食いちから作るのも忙しさが増して、かえってストレスが溜まってしまいます。できるだけゆったりと過ごすようにという事も言われていますので、そこには大きなジレンマが生まれました。好きなものを食べられない辛さはもちろんありますが、むしろこの点が私にとって最大の難題となりました。それでも最近はこれらを叶える食品やそのサービスも結構増えつつありますのでそれらを上手く利用しつつ、何とか1年半を過ごす事ができています。

 

指標となる血液検査

からだの改善度合いは、月一度の血液と尿の検査で凡そ判ります。肝機能をはじめとした臓器に異常がないかなど基本的なところはもちろんなのですが、体内のアルカリ度、炎症状況、免疫力に関わるリンパ球数などの数値から、がんが今どの程度勢いづいているか、あるいは弱ってきているのかを判断します。他の体調との兼ね合いもあるので、結果に一喜一憂すべきではないのですが、月一度の検査は、少し気を良くしたり、逆に気を引き締め直したり、そこからは生活態度の見直しや日々の自己管理の再認識にも生かせます。そしてもちろん、過去の結果と照らして、病気が今どのような方向にいっているのか、大きな流れを実感する事もできます。

ほかに時々専門の病院でCT画像も撮影します。ご承知のとおり、これらは、がんの状態が視覚的に判ります。私の場合、昨年6月頃の検査で、リンパ節が当初よりやや増大し、かつ肝臓の数か所にも転移が見つかってしまったため、連携のからすま和田クリニックから「血管内治療」を専門に行う病院(大阪のIGTクリニック)を紹介して頂きました。この治療をラファエルクリニックの通院と並行して昨年7月から何度か受けました。これは、カテーテルを血管内に通し、がんのところに行っている血管に少量の抗がん剤などを入れ、かつ、栓で塞いでしまうという治療方法です。薬でがんを直接叩く事に加えて、栄養を運んでくるはずの血液が来なくなってしまうので、がんにとってはダブルの打撃になる訳です。しかも、抗がん剤も全身にめぐらすのではなく、またごく少量なので、身体へのダメージもほとんどありません。

食事療法や生活の見直しは、体質の根本的な部分の改善、すなわち土壌改良のようなものと牧野先生から教えて頂いた通り、地道な努力と時間を要します。そこで、勢いづいてしまっているがんを即効性のある血管内治療という方法で緊急的に弱体化させつつ、その間並行して土壌改良を進めていき、後々にはがんが育たない環境にもっていく、という考え方、治療方針という訳です。

 

がんは小さくなりつつある

おかげで、リンパ節は最大6㎝以上あったものが2023年8月現在3.8cm程に、そして腫瘤の形も弱々しく崩れ始めて来ているようです。肝臓は、あちこちに繰り返し多発していて、もぐら叩きのように出てきたところをカテーテル治療で退治しては、また出てきたところをやっつけるというカタチが続いています。しかしカテーテルの先生は、「段々がんが出てくる頻度は減っていき、そのうち出なくなっていくと思われますよ」とお話くださいました。「ただそれには、カテーテルによる外からの治療だけでは無理で、自身の土台作りが肝心ですよ」とも言われました。まさにラファエルクリニックの牧野先生のご指導と一致するものです。

「そもそも、標準的抗がん剤治療をおこなわずして、倍増するはずのがんをここまでおとなしく抑えているのはすごい事なのよ、しかもほとんど支障なくフルタイムで仕事をし、普通の日常生活を送れるというのは奇跡的な事なのよ」と、時々牧野先生は勇気づけてくださいます。

確かにがんが見つかってからのこの1年半、それまでと変わらない生活を送る事ができています。幸いに臓器の機能に影響が出る前に治療を始めた事もあってか、病人っぽい要素はひとつも見当たりません。以前と同様にスポーツジムにも仕事終わりに週4~5回ペースで通っていますし、がんが見つかる前と変わりなく活動できているのです。ですから私ががん闘病中であるという事を知っている人はごくごくわずかです。また自分は病人なのだとくよくよとして過ごすより、普通の精神状態で、(そして無理のない範囲で)それまでと変わらない日々を送る事は精神的にもとてもプラスだと考えています。もちろん食事制限を中心とした牧野先生からのご指導を忘れる事はありませんが(笑)。

治療によって思わぬ「おまけ」も色々ありました。まず、食事制限のおかげで体重がたった半年で54kgから42kgになりました。身長150㎝台前半小太り系のため「ダイエットは生涯の課題」と、なかば自虐的に日頃謳っていた私ですが、こんなに簡単に体重を減らす事ができるとは思いませんでした。特に近年は背中辺りの肉がオバサン感満載で悲しい思いをしていたのですが、着れなくなったお気に入りの服も復活できました。食事制限は、食べる種類に制約があるものの、量を加減する必要は基本ないので、空腹感で辛いという事もありません。そして正しい食事やサプリ、ビタミンC点滴のおかげで、美容面でもメリットが大きく、前より若々しくなった、きれいになったと何人もの人に言われるようになりました。まさか私が転移がん闘病中であるなどとは誰も思っていないと思います。

 

オーダーメイドの治療

ラファエルクリニックでは、先生はもちろん、看護師さんもちょっとした体の変調にも丁寧に耳を傾けて対応してくださいます。からだ全体からがんを治療するという考え方なので、

毎週毎週生活全般の様子も聞いてくださり、必要とあらばそれにも対処してくださいます。機械的流れ作業のような診察で、質問や不安があっても伝えられないといった診療がまだまだ少なくないなか、まさに一対一で向き合って、私の症状・体質・生活に即して治療や指導をしてくださいます。ですので、優しく励まされる時もあれば、まるで親のように(笑)厳しく叱責される事もあります。

日々、牧野先生のところでベース作りを続け、時々牧野先生の先生である京都のからすま和田クリニックの和田先生にアドバイスを頂き、また必要な時期にはカテーテル治療をおこなってくださるIGTクリニックの堀先生にお世話になっています。このように贅沢すぎるほどの力強い協力体制でがん治療を受けられる自分はとても恵まれていると実感すると共に、親身になって治療に当たってくださる先生方には本当に感謝しています。

 

これからのがん治療の考え方

形として今見えているがんそのものを叩けばいい、それが消えたらがんは治ったという単純な考え方は今後減ってくるのではないでしょうか?私自身も今までそのようにしてがんは治療されるものだと思い込んでいました。しかし今回、からだ全体の状態から「がん」という病気を捉えて治療するのが本来の姿である事を知りました。これは今後広く一般的になる考え方だと思います。

また、人の敷いたレールに言われるがままに乗って治療を受ける時代は過ぎようとしているとも思います。標準治療のメリットももちろん沢山あります。ただ自分で理解して納得し、選び、進めていくやり方がこれからの新しい治療のカタチとなるのが理想的と思います。そのためには、きちんと科学的根拠に即して診療を行うお医者様を選ぶ目も必要でしょう。自分にその義務も権利もあるのです。病気を告げられた時は、通常と異なる精神状態になってしまうがゆえに、あれよあれよと敷かれたレールに乗ったままになりがちですが、こんな時こそ見極めが必要なのだと思います。「それによって良い方向に向かう人がもっといるはずだ」と牧野先生も話しておられました。

 

 

私の場合、前年からの忙しさ、生活の乱れががん転移の直接的な原因になった事は間違いないのですが、今まで何十年もの生活が、がんを生みやすい土壌を作ってきたと言えます。そこからがんを発症し、そして治療はしたものの、育ちやすい土壌のもと、ひそかに潜んで長い間眠っていたがん細胞が目を覚まして今回の転移というカタチで暴れ出した訳で、今ならずともどこかの段階で早晩再発したのだと思います。もしかして幸いに罹らなかったとしても、身体としての土壌は間違いなくひどいはずで、いずれ何かしらの弊害は出てくる事でしょう。

私としても抗がん剤を否定するわけではないですが、薬だけに頼る事なく、そして、他力本願、受け身で治療を受けるのではなく、まずは自分で自身の根本的な部分の改良に努めることは、今後新しくがんをつくらないためにも一番正しい形であると実感しています。

今回がんが転移したのはショックでしたし、ならないに越した事はないのですが、その代わりに大変重要な事を学ぶ機会になりました。これらの学びは、がんに限らず他の病気の予防にも当てはまるものだと思います。

クリニック紹介

東京都港区東新橋1-2-10 パル汐留4F
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しばらくの間、毎月曜日は院長の研修のため休診とさせていただきます。※最終受付時間は検査や処置内容により異なりますので、お手数ですがお問い合わせ願います。

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