【副腎疲労症候群】入門編(1) 〜副腎疲労症候群とは何か〜

 

【副腎疲労症候群】

6月に入り、美しい紫陽花が行き交う人達の目を楽しませてくれています。

一方で、梅雨の気配を日増しに色濃く感じる時期でもありますね。

皆様の中には、新年度から職場や学校などの環境が変わられた方も多くいらっしゃることと思います。また、気候や気圧の変動も生物としての”人間”には意外と大きなストレスとなってきますので、この時期はちょっとしたことで体調を崩しやすく、少し体調管理が難しい季節に入ってきたのかな、と拝察致します。

個々で程度の差こそあれ、総じて、心身の疲れが出て来やすい時期なのは確かでしょう。

 

 

そこで今回は、これまで当院でも数多くの患者様のご相談をお受けして診断と治療を行って来た、「副腎疲労症候群」という病気についてお伝えしようと思います。

初回として、”副腎疲労症候群”という疾患について先ずはその基本の部分をご説明してみたいと思います。

(一般の患者様に分かりやすいよう、ここでは敢えてシンプルな表現での記載をしています。奥深い疾患なので、医学的に深く知りたい方は専門書等を参考にされてください。)

 

 

『副腎疲労症候群とは何か』

*副腎疲労症候群とは

*副腎疲労症候群の兆候と症状〜あなたもこんな症状で悩んでいませんか?〜

*副腎疲労症候群〜休職・休養だけではなかな改善が難しい病、早期に専門外来受診治療を〜

 

 

1)副腎疲労症候群とは

”副腎疲労(アドレナル・ファティーグ)”とは、まさに、副腎が疲労、疲弊してしまった状態のことです。

つまり、人が日常的に過度のストレスに晒され続けることにより、副腎がだんだんと疲弊して機能低下を起こし、その結果として副腎ホルモンの、中でも「コルチゾール」というストレスに対するホルモンが適量分泌出来なくなった状態、のことを言います。

副腎が疲弊してしまった状態に陥ると”疲労”という症状が特に特徴的に起こってきます。これは必ずしも成人の疾患ではなく、老若男女、お子さんにも十分起こりうる病気です。

ここで重要な点は、”副腎疲労”は「内科の病気」である、という点です。

精神科の”うつ”に似た症状を伴ってくるため、保険診療の範囲では「精神科、心療内科」への紹介や通院を勧められ、加療を続けられる患者様がほとんどだと思いますが、そもそも不調の大元の臓器が”心や脳”ではなく、”副腎”という、内臓の不調であるので、一過性にメンタル症状のみは若干の軽減はあるかもしれませんがなかなか著効には至らず、根治に至ることが難しい場合が多くなっているのが実情のように思います。

次に2)でお示しする「副腎疲労症候群の兆候と症状」を見ていただくとわかりやすいかと思いますが、不調が”副腎疲労”によるものであった場合は”うつ”は疾患の特性による二時的な症状の一つであって、根本原因には当たりません。従って治療のターゲットはあくまで内臓臓器である”副腎”とすべきであり、本丸を治療することができれば、付随する諸々の症状は徐々に改善し、治癒して行くケースがほとんどです。ストレス社会を生き抜くことを当然として求められる現代において、この疾患を患って苦しんでおられる患者様は本当にたくさんいらっしゃいます。

しかしこの”副腎疲労”という病は残念ながらまだ、医学的には明確に「病気」とは認められておらず、ほとんどの病院(保険診療)では「原因がわからない」、「病気ではない」と言われてしまうのが実情です。結果、病院をたらい回しにされたり、ドクターショッピング状態で病院難民状態に陥ってしまうケースも多くあります。また、周囲からの理解が得られないことから”怠け病”のレッテルを貼られ、言われなき誹謗中傷に晒されてさらに辛い状態に追い込まれ、負のループに陥りもっと疲弊して行ってしまう場合も多くあります。

上記でお分かりのように、”副腎疲労”は残念ながら、実際の医療現場でこの病が正しく診断されることは、ほとんどありません。

もしご自身やご自身の身近な人、ご家族やお友達などで”副腎疲労”を疑う方がいらっしゃったら、「副腎疲労を患っているかもしれない」ことを知っていただき、専門で治療を受けられる(自費診療)医療機関をできるだけ早く受診していただくことを強くお勧め致します。その際、精神科・心療内科への通院加療をされている方はすぐに治療を止めてしまわず必ずそちらの通院も続けたまま、副腎疲労を診られる医療機関を新たに受診されるようにしてください。独断でお薬を減らしたり止めたりすることは危ないので絶対しないようにしてくださいね。

 

《参加資料》

「医者も知らないアドレナル・ファティーグ」

ジェームズ・L・ウィルソン著

 

「しつこい疲れは副腎疲労が原因だった」

本間良子著 本間龍介監修

 

 

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